ヨウ素について
成人の体内には約20?30mgのヨウ素が含まれ、多くは甲状腺に存在しています。甲状腺ホルモンであるチロキシンやトリヨードチロニンの構成成分で、基礎代謝、成長、アドレナリン、成長ホルモンの働きに影響し、甲状腺ホルモンの合成に必要不可欠なミネラルで、胎児期から小児期にかけてヨウ素がタンパク質合成作用に関連し、身体、精神などの発達を促進することで、副腎と共に代謝機能、身体の調整に関わっています。
欠乏は甲状腺機能の初期に亢進が起こり、進行すると甲状腺肥大などの原因になります。低血圧、無気力、無感動、慢性疲労、肥満、発育不全などの原因にもなり、ヨウ素欠乏の甲状腺腫は鉄、ビタミンAの欠乏症と共に世界の三大栄養素欠乏症と言われています。また、過剰摂取の場合でも甲状腺肥大の原因になります。
2011年3月11日に発生した大震災の影響により、特定のうがい薬を飲むとヨウ素が摂取できるといった情報がありますが、ヨウ素の摂取にはならず、副作用などの発生が懸念されますので、決してそのような摂取はしないようにしましょう。昆布にも含まれているという事実はありますが、必要な摂取量が膨大となりますので、実質的に摂取は不可能に近く、他の成分との摂取バランスが極端に崩れる場合がありますので重ねて注意しましょう。